鋳造体験教室その3
「鋳造体験記その3」より抜粋
注:結果として、鋳型に粘土を使うことは水蒸気爆発の危険性がありました。このページをごらんになって同様の事を行う場合には最後まで読み、安全対策には十分留意して下さい。 |
Caution!! :There is a Danger of "Steam Explosion",if you use wet clay mold.Molten metal may be scatter by steam. |
1,木を糸鋸で切り型の台を作ります。
(fig.19)
2,模様は厚紙をカッターナイフで切り、木の台と同じ大きさの厚紙にゴム系のボンドで貼りました。
(fig.20)
(fig.21)
(fig.22)
(fig.23)
3,鋳砂の代わりに工作用の粘土を使います。
まず鋳型から型を取り出しやすいように、あらかじめ木ねじを付ける穴をあけておきます。
(fig.24)
剥離材(?)が必要です。手近にあった「黒板のチョークの粉」をふりかけました。
(fig.32)
(fig.33)
木槌の力も更にこもり・・・・・
(fig.34)
(fig.35)
くっきりと型がとれました。
(fig.36)
(fig.37)
4,青銅の端材(鋳造体験記2:青銅鏡、バックル)を「100円ペット用食器」に入れてガスバーナーで融かします。
5,途中、金属の粘りを出すため亜鉛を加えました。(竹内合金さんに教えていただきました)
綺麗に流し込みが出来ました。
(fig.40)
金属が、ほんのり赤みを帯びています。
しかし金属を鋳型に流し込んだ直後「ボコッ!」っと何か気体のようなものが真っ赤な金属の中からわき上がりました。
水蒸気爆発のようなものが起きたのかもしれません。
実は、以上の行程は3時間くらいの中で行いました。工作粘土で型をとった後、ストーブで鋳型を乾かしましたが、「少し湿っているかな、顔を前に出さないよう気を付けて鋳込みをしよう」と行ったのです。
工作粘土から高熱で水蒸気が発生したようでした。
ごらんの通り金床の上に鋳型を置き、作業を行ったのですが、後で見てみると金床と鋳型の間がビッショリと濡れていました。
(fig.41)
できあがった作品も、写真左に見られるような小豆大の「空洞」ができてしまいました。おそらく高熱で発生した水蒸気の気泡と思われます。(模様も金属はよく融けていたのに下半分がぼやけたものになってしまいました。)
(fig.42)
(fig.43)
今回はお皿のような開放的な鋳型で行ったので「何かボコッと出たかな」程度ですんだのですが、これがトックリの様な閉じた型での事で更に比重の軽いアルミニウムだとしたら、「湯口から融けた金属が吹き出す」といった大変な事になっていたのかもしれません。
・鋳型は十分時間をかけて乾燥させる。 ・・・・・ということが大切です。 |
今回使った工作用粘土は「紙粘土成分」が少し入っていました。3回の鋳造によく耐えてくれましたが、かなり焦げてしまいました。
(fig.44)
この型を1週間ほど乾燥させ鋳造を行ったのが次の作品です。
気泡は殆ど出ませんでした。模様もくっきりとできました。
(fig.45)
但し、それでも多少の水分は残っていたのかもしれません。鋳型と台の金床の間は水滴で濡れていました。作品の模様の中央部も少し凹みがありました。
鉄工ヤスリ、布ヤスリ、研磨剤で磨くと下の様に光沢が出てきます。「鋳造体験記2の青銅鏡やバックルの時よりも削りやすい。」という印象がありました。
(fig.46)
May.3,2001 初回製作
Sep.17,2002 最終更新
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