ピューター鋳造体験教室2

ピューターの鋳造2」より抜粋


鋳造体験教室その4では青銅を使いましたが、ここではピューターを鋳込みました。
ピューターの切削加工のしやすさ(また、ハンダ付けの難しさ)のためツメやコネクターを一体成形にしました。


2002年10月5日

砂型(鋳型)を作る


鋳造体験教室4と同じ型を使いました。原型を砂に埋めて鋳型を作ります。


2002年10月7日

蓋の砂型にコネクターとツメを形作るための空間を彫る。そのための印をうつします。


コネクターとツメをつけたい場所に油性インクで印を付けました。
これからこの印を鋳型の蓋の方に写します。


本当はトレッシングペーパーがいいのですが、白上質紙でもなんとかいけました。
原型のコネクターとツメの位置を紙に写します。


原型の周囲3ヶ所にも「あわせの目印」をつけます。
(そのうちの一つは湯口の端にするとわかりやすいです。


印を頼りにコネクターとツメをつける位置にカッターナイフで穴を開けます。
(もちろん別の作業台の上で)
穴を開けた後、その場所が正確か原型の上に乗せて調べました。

本体砂型の上にあった紙を・・・・・・・・・→@→ ひっくり返しながら蓋砂型の上に乗せます。



油性インクで
1,コネクターの位置 2,ツメの位置 3,三つの「あわせの目印」の位置を写します。


コネクターとツメを形作るための空間を彫る


けがき針で砂を一粒一粒崩すようにしてコネクターとツメを形作るための空間を彫りました。


砂型を抜きました(失敗)


ゴムの型を均等に抜くために木ねじをさします。また湯口をとります。


2002年10月8日


鋳込みの様子の再現です。
炉:キャンプ用のガスバーナー
坩堝:100円市のステンレス製計量カップ
階段と金床を利用して砂型が割れることを防ぎました。
熔解したピューターを竹の棒でかき混ぜ、その棒が僅かに焦げる温度が鋳込みのチャンスです。(割り箸でOKです。数本用意しておきましょう。)
また、鋳込み直前には湯の表面にできた酸化膜を竹の棒で端によけます。
安全のため革手袋または軍手をつけます。


砂型の通りに鋳混みができました。
この状態で305gです。ピューターのインゴットは一つ100gなのでゆとりを持って4つ(400g)融かすといいでしょう。
(私は前回のネクタイピンの時に余ったピューターとインゴット3つを融かしました)


ピューターは固体になるときに体積にして3%縮むと言われています。湯口の真ん中に細い深い穴が開きました。
ゆとりを持った湯口が必要だと言うことです。


今回の試み、蓋の砂型を掘って「コネクター」と「ツメ」を作ることはうまくいきました。


2002年10月10日


作品が傷つかないように木片をはさみ、機械万力につけます。
ボール盤で直径3mmの穴をあけました。

青銅のバックルでコネクターを一体成形したときは機械万力で締め付けて割れないか恐く、青銅が大変硬くドリルの刃が入っていかず結局真鍮で別にコネクターを作りましたが、ピューターは大変軟らかく簡単に穴が開きます。


2002年10月11日


ピカール(金属研磨剤)で磨くと鏡のようになります。(敢えてカメラを反射させて撮影)


Oct.12,2002更新

【ピューターの鋳造体験教室3】に続く

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