2002年10月10日
コンピュータのプリンターを使わずに感光の型を作りました。
図案のコピーをプラスチック薄板に「ポストイット糊」ではりつけ、カッターナイフで「切り絵」をします。
プラスチック薄板は感光樹脂板の保護膜のリサイクルです。
ポストイット糊はその名の通り貼ったり剥がしたりが自由にできる糊なのですが、思いの外調子よく、途中普通のスティックタイプ糊よりも接着の強さはずっとよかったです。
紫外線の焼きつけ機で感光樹脂板にうつしました。
感光樹脂板のデザインや水洗いの注意点は鋳造体験記11をご覧下さい。
2002年10月12日
原型を作ります
いくつか輪郭のデザインの候補を作りその中から選びました。
糸のこに小アサリの刃をつけテーブルを斜めにセットしてゴム板を形に切ります。
敗因 |
この場合、台にゴムを使ったことがこの後の「砂から原型を抜くときに砂が崩れてしまう」失敗の原因だったようです。 ゴム板ではなく、ベニア板を使いましょう。 |
粘着性ボンドで貼り付けました。
たっぷり離型剤を塗ります。
2002年10月13日
原型を砂に埋める前に型紙を作ります。
砂型の蓋の方にコネクターとツメのための穴を掘ります。そのための型紙を作るのです。
紙に原型を置き、ペンで形をとります。
バックルの模様を緑色のペンで描きました。
まわりをハサミで切ります。
表面と裏面、上方と下方 を間違えないように、完成しているバックルと比べながら印をつけていきます。
コネクターの部分とツメの部分をカッターナイフで切りました。
原型を砂に埋めます。
剥離材(白い粉)をかけて鋳砂に埋めました。
このバックルは上下が形で判るのでいいのですが、原型の裏に「こちらが上(クワガタの頭)方向ですよ」というマークをつけておきましょう。
(下の写真のゴム板裏の白い修正液がそれです。)
くわしくは「鋳造体験記2−砂型の製作」をご覧下さい。
2002年10月14日
固まった砂型から原型を抜きます
湯口がどこについているのかを確認します。この部分は砂が弱いので押さないようにしましょう。
湯口の裏を押さないように白いチョークで印をつけました。
青いチョークの所を少しずつ押していきます。
もう少しでリングがはずれます。
蓋の砂型にコネクターとツメを形成するための穴を彫ります。そのための印をうつします。
原型の裏に先ほどの型紙を置きます。少し糊を付けておいて。(上下に気をつけて)
更にその上に砂型と同じ形の白い紙を置きます。
うっすらと見える型紙をたよりにコネクターとツメの位置に印をつけます。
また型紙の縁の5つの黒い印はこの型紙を本体砂型のどこに当てたかを記録するためです。本体砂型の縁の同じ位置に油性ペンで同様の印をつけました。
これを蓋の砂型にうつせばいいのです。2002年10月7日の方法を参照
敗因 |
この場合、台にゴムを使ったことがこの後の「砂から原型を抜くときに砂が崩れてしまう」失敗の原因だったようです。 ゴム板ではなく、ベニア板を使いましょう。2002年10月20日にジャンプして下さい。 |
失敗!!ゴム板の軟らかさが災いし、砂を噛んでしまうようです。(コバヤシ造形堂さんより)
原型の台をベニア板に変えたら成功しました。
原型を砂型から綺麗に抜くことができました。
丸い型紙は2002年10月14日の方法で作りました。
この型紙を使って2002年10月7日の方法で蓋の砂型にコネクターとツメを形成するための穴を掘ります。
型紙の縁の5つの黒い印はこの型紙を本体砂型のどこに当てたかを記録するためです。本体砂型の縁の同じ位置に油性ペンで同様の印をつけました。
型紙のコネクターとツメの位置にナイフで穴をあけ・・・・・
蓋砂型の方にパッタンとひっくり返しにしておきます。(実はこの紙、私の名刺カードの試し刷りです)
「5つの油性ペンの印」を蓋砂型にもうつしておきます。
そして型紙の穴をたよりに油性ペンでコネクターとツメを形成したい位置に印をつけます。
その印をたよりにけがき針でゆっくりゆっくり砂を一粒一粒崩すつもりで穴を彫りました。深さ約1.2cm
蓋の砂型にコネクターとツメを形成するための穴を彫ります
2002年10月21日
コネクターの方の穴も彫ります。
本体砂型と蓋砂型を耐熱ボンドを使って貼りあわせます
「5つの油性ペンの印」がぴったり合うことを確認しながら本体砂型と蓋砂型を耐熱ボンドで貼り会わせました。
2002年10月22日
鋳込みの方法は2002年10月8日の方法をご覧下さい
湯口を弓鋸で切り落として磨きます。
2002年10月27日
完成です。(鏡の様な質感を写真に撮るのは難しいです。)
反省 | 原因 | 次回に向けて |
感光樹脂板への焼き付けは大変綺麗にできました。 | 「切り絵」の方法を使ったため、光の通るところと通らないところの区別がハッキリできました。 | 切り絵の手間はかかりますが、有効です。またその“手間”が細い黒い線を描いてしまうことを防いでくれます。簡単な図案ならばお勧めの方法です。 |
鏡の様に仕上げたかったのですが、スタッドレスタイヤ「発泡ゴム」のコマーシャルみたいに磨いても磨いても次の気泡が出てきてしまいました | 鋳込み温度がやはり高かったです。 鋳込みをしながら実は「しまった」と思いました。 「鋳造温度は280度。割り箸の先がうすく茶色に焦げるくらいが目安」なのですが・・・・・ 今回は授業中、生徒に「鋳込みとはこういうものだよ。」と見せるため、ぞろぞろとコンクリート階段の所に移動してそこで解説しながらの作業をしました。 あっという間に温度は上がり、バーナーを消火したのですが割り箸の先端の焦げ具合で見ようとしても、もう茶色に焦げてしまって見ようがなく、融けた金属と生徒たちをそこに残して新しい割り箸など持ってくるなどということはできず、勘で鋳込みをしてしまいました。 |
割り箸は複数用意しておくものです。 |
青銅に比べてあっという間に磨けて・・・・・あっという間にキズがつくのではないかと心配です。 | ピューターはやはり軟らかいです。 | 市販のバックルもピューター製が多くあります。様子を見ます。 |
下のようにプラモデル用のアルコール系水性塗料で着色しました。しかし少し安っぽくなってしまったかな? | 私の色選びのミスです。 | 羽は青にすべきでした。・・・・・ 配色さえしっかりすればかなり有効だと思います。 |
Oct.6,2002更新
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